マムシ流 つれづれ草 第16回

【8月は、6日、9日、15日」。戦後77年に不戦の誓いを新たにせよ!】

 老若男女諸君! 元気でやってっか?
 このブログがアップされる8月15日は、終戦記念日だよ。敗戦の日とも言うな。
 我が国、日本が、アメリカを中心とする連合国軍に、完膚なきまでに傷めつけられ、約310万人が亡くなり、戦争に負け、終わった日だ。
 戦争が軍人同士だけのものなら、喧嘩両成敗と言えなくもないよ。でもね、なんの罪もない普通に暮らす多くの人々が傷つけられ殺されたんだよ。
 そんなむごたらしい戦争のなかの空襲の場面を、この目で見て、体験したオレは、その光景が今でも目と記憶に焼きついているんだ。
 だけど、戦後77年も経つと、オレと同じような経験を持っていて、戦争について語ることのできる方々が、毎年、どんどんいなくなってしまうから、ここ数年、オレはこの時期になると戦争の話をする機会が多くなったんだ。特に今年は多かったな。
 テレビ、ラジオ、インターネット・・・、いろんなメディアでオレの戦争体験を語ったよ。今のウクライナの戦争のことがあるというのも理由だろうな。今、ますます、地球上はいろいろときな臭くなっているからな。
 8月12日(金)は、『徹子の部屋』(テレビ朝日)で、黒柳徹子さんと戦争について語ったよ。3月10日の下町の東京大空襲の時、徹子さんは、城南の地から、北の空が真っ赤になるのを眺めていたんだ。その明るさで本が読めるほどだったという。徹子さんは、その翌日、青森に疎開したので、城南の大空襲は経験してないんだよな。
 オレは3月10日、品川の中延から徹子さんと同じ空を眺めていて、あんな空襲が来たら嫌だなと怖かったが、その後、5月23日の夜から24日の未明に城南の大空襲が来て、それを経験することになった。昭和20年の3月頃から8月にかけては、東京はもちろん、日本のあらゆるところが空襲されたり、沖縄戦があったりして、壊滅状態だったよ。
 そして、8月だ。永六輔さんが、「8月は、6日、9日、15日」と五七五で言ったけど、
 広島への原爆投下、長崎への原爆投下、そして終戦の日だ。日本政府、軍部がもっと早く降伏していれば、莫大な犠牲者を出さずに済んだはずなんだよな。
 その悔恨は、当時に生きた誰もが持っているはずだし、それは今の時代の若い人々にも脈々と受け継いでいかないといけないんだよ。
 それで、TBSラジオの『Session』(8月3日午後3時30分放送)では、荻上チキ、南部広美のお二人に戦争の話をした。そして、同じくTBSラジオの宮崎美子さんと石澤典夫さんの『ラジオで語る昭和のはなし』(8月14日午後11時放送)でも、戦争の話をしたぞ。集英社オンラインでも若い皆さんにに向けて語っているからチェックしてくれよ。
 小さな子どもたちにも戦争のむごさを伝えられるのは、秋山ちえ子さんが、毎年、終戦の日前後には、いつもラジオで朗読していた『かわいそうなぞう』という絵本の話なんだよ。それをずっと30年間番組のなかでやっていた大沢悠里ちゃんと一緒に『GG放談』(8月14日)で配信することができたぞ!
 『かわいそうなぞう』の話は、子どもたちにも伝わりやすいよ。
 オレたち戦争を体験した数少なくなってきた世代は、戦争時代を知らない世代の皆さんに、機会があれば、いつでも戦争のむごたらしさについて語っていかなきゃいけないという気持ちを新たにしたな。

 戦時中はもちろんたいへんだったけど、戦後はさらにたいへんだったんだよ。
 焼け野原の中で食糧事情もたいへんだった。戦災孤児も街にあふれていたよ。
 でもね、希望はあった。新しい世の中を作っていこうという息吹はどんどん盛り上がっていったんだよ。その大きな原動力になったのは、映画や音楽、文化だったと思うよ。
 8月12日の『武田鉄矢の昭和は輝いていた』(BSテレ東)では、音楽評論家の湯川れい子さんとともに、GHQ占領下の大衆文化についても語った。
 あれから77年間、不戦を守り通してきた日本は、きな臭い世界のなかで、日本人の矜持と手本を示さないとダメだよ。
 不戦の誓いを新たにして、若い世代にも他人事ではなく、戦争というものときちんと向き合い、じっくり考えて、自分なりの意見を持つようにしてほしいよ。日本は世界唯一の原子爆弾の被爆国なんだぞ。

 まぁ、ここで延々書いていてもキリがねぇから、とにかくオレの出ている番組をチェックしてくれ。そして不戦の大切さを心に刻んでくれよ。
 
追伸。
 本日、8月15日の『マムちゃんねる』は、松岡ゆみこ、オレの親友・立川談志の娘が登場する2回目だ。1回目も面白いと評判だ。2回目も見てくれよ。
 そして、『GG放談』、『マムちゃんねる』。『ミュージックプレゼント』『サタデー・イン・ザ・パーク』も引き続きご贔屓に、よろしく頼むよ!! 

 

(構成・伊波達也)

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