マムシ流 つれづれ草 第97回

【新しい年は『小さな親切、大きな幸せ』を実践せよ!】

 老若男女諸君、2025年も駆け足で過ぎていこうとしているな。駆け足と感じるのは、オレがあれこれと充実していたからなのかもしれない。ありがたいことだ。
 この時期は、2025年という年を振り返り、2026年をどんな年にしたいのか、忙しい中でもじっくり考えた方がいいぞ。世の中いろいろとあるけど、自分の軸はブレないようにしておいた方がいい。よろしくな!

 12月前半も老若男女諸君を相手にいろんな話をした。
 まずは、聖徳大学の女子学生諸君への講義だな。前回までの戦争の話に対する反響はかなりのものだったな。なかなか戦争体験者の生の話を聞く機会はないだろうからな。
 この日は、年寄りの話、そして介護における心得などについて話した。
 まず最初は、介護における「3つのかける」について話したよ。「笑顔で話しかける」「肩に手をかける」「気にかける」だな。
 これは、介護だけのことじゃないと思うよ。さりげないあいさつや声がけ、気遣いは、人とのコミュニケーションでは不可欠だと思う。「小さな親切、大きなお世話」なんて言葉が流行ったことがあったけど、オレは「小さな親切、大きな幸せ」だと思うよ。誰もがこの気持ちを持てば、気持ちのいい世の中になるんじゃないかな。来年はぜひそういう年にしてい
こうぜ。
 今、16 歳未満の SNS 使用禁止が話題になってるよな。オーストラリアが先鞭をつけて、ニュージーランド、マレーシア、デンマーク、ルーマニアなどでも検討しているらしいと聞く。日本でも愛知県の豊明市が1日の使用を 2 時間までというのを打ち出している。
 法規制で取り締まるというのはどうかと思うが、その意味をよく考えてみようぜ。
 現代社会では、SNS の便利さを皆が享受しているのは確かだよ。だけどね、生身のコミュニケーションをもう少し重視した方がいいと思うぜ。
 この日の講義では、介護における『3つの K』という話もした。『経験』『コツ』『心』だ。これも介護に限らず、社会生活の中で大いに役立つと思う。どんな仕事についても、理論じゃなく実践だ。どんなに学校で勉強しても現場で経験を積んでコツをつかまないと仕事はうまくいかないよ。さらに、心遣いがあり、心がこもっていれば、社会生活は円滑にいくんじゃないかな。

 『これからシルバー応援フェスタ』という、羽村市のシルバー人材センターのイベントでの講演もあったな。先月の墨田区と同じ趣旨のイベントだ。羽村は玉川兄弟が作った玉川上水源流の地だ。そんな話も含めてまずはいつものごとく地元トークをしたよ。羽村や隣の福生や青梅にまつわるさまざまな話をした。そして、人生100年時代を元気に有意義に生きるために大切なことをいつも通りいろいろしゃべったつもりだが、あんまりいろんなことをしゃべったんで、いつも話す「3つのベルを鳴らせ」の話を忘れちまった、ハハハ。ここに記しておくから、羽村の皆さん、ぜひ読んでください。
 「3つのベル」とは「食べる」「しゃべる」「調べる」だ。きちんと口から食事を摂るには歯を大切にしなきゃいけないし、飲み込む力も落としてはいけないよな。何よりそれで栄養を摂取できれば元気でいられるということだ。しゃべることも元気な源になる。人と会わないとしゃべれないし、しゃべることで脳も活性化されるよ。調べることは新しいことを知る好奇心が生まれるし、脳の刺激にもなるから認知症を遅らせることができると思う。
 これに筋肉を鍛える「ダンベル」、旅行に出かける「トラベル」というのを加えて「5つのベル」ということもできるぞ。これらを実践して元気で楽しく長生きしようぜ。

 それから、年末毎年恒例の、古谷敏のライブにもゲスト出演してきたぞ。
 このイベントは毎年あたたかい雰囲気だ。古谷を、そしてウルトラマンの世界を心から愛してくれている皆さんが集まっているからなんだろうな。
 この日も、楽しかったぞ。オレは、ウルトラマンの世界が大好きだという、やくみつるさんと古谷と鼎談をしたぞ。やくさんは本当にウルトラマンの世界を愛してくれているというのがわかるんだよ。彼はいろんな引き出しを持っている人だけど、この日言ってくれたのは、今年はミスター・長嶋茂雄さんが亡くなったりして、いよいよ昭和が終わったと言われているが、ウルトラマンファンにとっては、古谷さんとマムシさんが元気でいる限り昭和は終わらないと言ってくれたんだ。嬉しいよな。昭和は終わらないどころか、楽屋にも訪れてくれた小学校4年生の男の子が、古谷やオレを慕ってくれているんだよ。ウルトラマンの世界は令和にも確実に受け継がれているんだぜ。すげえよな。 オレは相変わらず言いたい放題しゃべって古谷のライブをジャックしたみたいだった、ハハハ。でもね、オレは、古谷ががんばっている姿が好きだし、これからもがんばって欲しいよ。まぁ、オレも負けねぇけどな、ハハハ。

 さて、12月後半の『マムちゃんねる』も引き続きオレの一人語りだ。今年、鬼籍に入った方々を偲ぶ2回目だ。ぜひ見てくれよ。それからな、玉袋筋太郎との共著『愛し、愛され』(KADOKAWA)が2026年1月29日に発売されるぞ。同書でも、玉との対談形式で、人生後半の生き方の指針についていろいろとしゃべってるからな。楽しみに待っていてくれ! じゃあ、今年の締めくくりを満喫してくれよ!


 

 

 

(構成・伊波達也)

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